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正確な診断
あたり前のことではありますが、医学的に正確に診断を行なう事は非常に重要であると考えます。
例えば「ノドが痛い」という訴えで耳鼻科を受診したが「ノドが荒れている」と「診断され」漫然と吸入を受けている方を良く見かけます。
しかし「ノドが荒れている」とは医学的にどういうことでしょうか。
原因は何でしょうか。
鼻がつまり口呼吸の乾燥のためノドが痛い場合も、唾液(つば)の分泌が低下し粘膜の潤いがなくなって痛みを感じることもあり原因は多様です。それをヒトくくりに「荒れている」と一括し、吸入するだけでは本当の治療に結びつきません。
吸入薬には多くの場合ステロイドが入っていますから一時的に良くなった気になることは確かですが、「荒れている」という表現や吸入といった手段はある意味、原因究明しそれに応じて適切な治療法を選択するということの思考停止の道具となっています。
医者は何も考えずに済むから楽チン、患者さんも一時的にせよよくなった気になり満足。
従来の耳鼻咽喉科の宿あと言うべきでしょう。そのような姑息な手段をとらず王道を歩む、これが私の耳鼻科医としての原点です。
したがって、「荒れている」などの曖昧な言葉を使わず表現し、「何故ノドが荒れているのか?」という「何が原因なのか」を各患者さんごとに、正確に診断を行いお伝えする事を心がけております。
その症状だけを見て安易に治療を行わないよう、「この症状が何から来ているのか?」を正確に診断することが本当の治療への近道です。患者さんの症状の原因は一様では無いのですから。
従来の耳鼻咽喉科治療に慣れている方は、「なぜ吸入をしてくれないのか?」とおっしゃる方もいますが、やはりそこは違いをわかって欲しいと思います。
的確な治療
当院では、患者さんの症状にとって
「意味の無いことは行なわない」
「無駄な検査もなるべく行なわない」
という方針の下、診療を行っております。
ただし、必要であると判断した場合には、検査は医師としてのプライドを持って行ないます。
疑問に思うことはしっかりと検査をしないと誤診につながります。
一刻を争うような患者さんの場合にはより一層診断力が求められますが、そのように患者さんの症状にとって必要不必要を判断しながら患者さんにとって最適な治療を心がけております。
私は家族に医師の家系に生まれた訳ではありません。
特に裕福な家庭で育ったわけでもなく、ごく一般的な家庭で生まれ育ちました。
その中で、小さい頃からアレルギー性鼻炎、中耳炎を患いつらい思いを致しました。
その頃の記憶が私を耳鼻咽喉科の医師にしたのかもしれません。
いつまでも患者さんの立場にたった、良質の診療を提供してゆきたいと思います。
昭和58年 | 信州大学医学部卒業 |
昭和62年 | 信州大学医学部大学院博士課程修了 |
昭和58年より | 信州大学医学部付属病院勤務 |
平成4年より | 和田耳鼻咽喉科開院 |